化粧品製造販売業許可の申請

1章 化粧品の製造販売業許可とは

薬機法でいう製造販売とは

その製造等(他に委託して製造する場合を含み、他から委託を受けて製造する場合を含まない。)をし、又は輸入した医薬部外品、化粧品を、それぞれ販売し、賃貸し、又は授与することをいいます。

製造は、自社で行っても(この場合別途「製造業の許可」が必要)、他社へ委託しても構いませんが、自社製造(または委託製造)した製品を、市場に出荷・流通させるためには製造販売業の許可が必要です。

また、有効性、安全性などの最終的な責任を負うのも製造販売業者となります。

よって、自社に製造設備がなくても製造販売業の許可は取得することができます

外国で製造された医薬部外品、化粧品を輸入し、日本の市場へ出荷・流通する際も製造販売業の許可が必要となります。

また、製造販売が保健衛生上支障なく行われる事を確保するために、品質管理の基準(GQP)及び製造販売後安全管理の基準(GVP)が許可要件とされています。

さらに、品質管理及び製造販売後安全管理を行うものとして総括製造販売責任者の設置が義務付けられています。

2章 化粧品の製造販売業の許可を取得するための要件

化粧品の製造販売業をとるための人的要件1

製造販売業者の最も重要な責務は、あなたが販売する製品の品質の確保です。
そのため、製造販売業者には品質管理業務を適正に行う品質保証責任者製造販売後安全管理業務を適正に行う安全管理責任者、そしてこれらを総括する総括製造販売責任者が必要となり、常勤でなければなりません。

3役必要です。

品質保証責任者
安全管理責任者
総括製造販売責任者

総括製造責任者には次のような要件があります。

化粧品の総括製造販売責任者の基準
一 薬剤師
二 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
三 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を修得した後、医薬品、医薬部外品又は化粧品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に三年以上従事した者
四 厚生労働大臣が前三号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者

薬用化粧品の総括製造販売責任者の基準
一 薬剤師
二 旧大学令に基づく大学、旧専門学校令に基づく専門学校又は学校教育法に基づく大学若しくは高等専門学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
三 旧中等学校令に基づく中等学校若しくは学校教育法に基づく高等学校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した後、医薬品又は医薬部外品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に三年以上従事した者
四 厚生労働大臣が前三号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者

参考:医薬品医療機器等法施行規則第85条第1項/第2項

ひとつひとつ見ていきましょう。

一について

あなたの会社に薬剤師を雇うことができれば一番ですが、もしいない場合は二、三にあたる人がいないかも検討してみてください。

二について

学校教育法で規定する「高等学校」「短期大学」「大学」「大学院」等で、学部名や学科名に「薬学」や「化学」が含まれている学校を卒業しているか、それ以外の学部でも、専門課程で「有機化学」や「無機化学」など「化学」が含まれている授業科目の単位を12単位以上取得していれば化粧品の総括製造販売責任者となることができます。成績証明書は、卒業した学校から発行してもらえますので確認してみてください。

三について

高校以上の学校で「化学」を1単位でも取得していれば良いとされています。それに加え、製造販売許可業者において「品質管理」「製造販売後安全管理」の業務を担当していた経験が必要です。ただし、営業などは実務経験として認められませんので注意してください。

四について

特に学歴は問いませんが、医薬品(「施行規則第86条は除く)又は高度管理医療機器、又は管理医療機器総括製造販売責任者を経験した者です。

※総括製造販売責任者が、品質保証責任者と安全管理責任者を兼ねることができます。
品質保証責任者と安全管理責任者は特に学歴要件等はありませんが、「業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力を有する者」、「販売部門に属する者でないこと」という要件があり、具体的に規定するように指導されます。

例えば、「総括製造販売責任者と同等以上の資格を有する者」など製造販売業者が責任をもって任せることのできる者であるような規定を作るようにしましょう。

化粧品の製造販売業をとるための人的要件2

あなたの会社と業務を行う役員全員が欠格事由に該当しないことが必要です。

業務を行う役員とは、株式会社の場合、代表取締役と化粧品の製造販売に関する業務を担当する取締役のことをいいます。あなたの会社が過去に薬機法違反で許可の取り消しになったことがあれば欠格事由になりますのでご注意ください。

欠格事由
イ 第七十五条第一項の規定により許可を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者
ロ 第七十五条の二第一項の規定により登録を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者
ハ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった後、三年を経過していない者
ニ イからハまでに該当する者を除くほか、この法律、麻薬及び向精神薬取締法、毒薬及び劇物取締役法(昭和二十五年法律第三百三号)その他薬事に関する法令で政令で定めるもの又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から二年を経過していない者
ホ 成年被後見人又は麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の中毒者
ヘ 心身の障害により薬局開設者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの

参考:医薬品医療機器等法第5条第3項

※ホ、ヘに関しては精神障害者などではない旨を証する「医師の診断書」が必要になります
「業務を行う役員」のうち、海外在住または薬事に関する意思決定に直接関与しない者は診断書の代わりに疎明する書類でも大丈夫です。

化粧品製造販売業をとるための体制的要件

医薬部外品・化粧品を国内で販売するには、その化粧品の品質を確保し、使用者の安全を確保する必要があります。
そこで、製品の品質を確保するために行う業務品質管理といいます。業務を行うのに、GQP省令に基づき手順書(GQP手順書)を作成します。

GQPとは
Good Quality Practiceの略です。

製品の安全性等を継続的に確保する業務安全管理業務といいます。業務を行うのに、GVP省令に基づき手順書(GVP手順書)を作成します。

GVPとは
Good Vigilance Practiceの略です。

GQP省令、GVP省令は、実際の運用上においてやや解り難い箇所もありますので、これらを解説するものとしてGQP施行通知GVP施行通知があります。

3章 化粧品許可申請から販売までの流れ


いよいよ、化粧品許可の申請の流れです。
第1章と第2章の要件をクリアーすれば、そんなに難しくはないのでチャレンジしてみてください。

ステップ1 事業者コード登録(提出先:各都道府県薬務主管課)

許可申請には「申請者の業者コード」と「製造所等の業者コード」が必要になりますので、初めての方は両方登録してください。
各都道府県薬務主管課に、登録の申請をすると、厚生労働省でコードが付番され、各都道府県を通じてお知らせがきます。このコードは申請書を作成するときに必要になります。

ステップ2 申請書作成

厚生労働省のサイトから、医薬品等電子申請ソフトをダウンロードして書類を作成します。

ステップ3 申請書提出(提出先:各都道府県薬務主管課)

申請ソフトで作成した書類一式が完成しましたら、各都道府県薬務主管課へ申請書データが入ったCDR、添付書類及び手数料を添えて提出します。

ステップ4 実地調査

提出された申請書を審査するとともに、提出からおおむね2〜3週間後に、各都道府県薬務主管課の方が、製造販売事務所を訪問して実地調査が行われます。

ステップ5 許可証交付

実地調査・書類審査で不備が認められた場合は、改善されたことを確認した後、許可証が交付されます。おおむね実地調査後2〜3週間です。ただし、実地調査で手順書等に不備があった場合は、不備事項改善後2〜3週間となります。

ステップ6 製造販売届(提出先:各都道府県薬務主管課)

許可証が交付されましたら、製造販売しようとする化粧品の販売名等を品目ごとに、医薬品等電子申請ソフトにて作成し、各都道府県あてに届出をします。

ステップ7 販売開始