化粧品を販売するときに知っておくべき法律

化粧品を販売するときに知っておかなければならない大事なことは、広告の規制についてです。化粧品の広告には、薬機法66条があり、これの解釈・具体化したものが医薬品等適正広告基準、さらに具体化したものが化粧品の適正広告ガイドラインによって規制されています。
さらに、消費者庁が出している景品表示法など広告での表現についての規制と、景品表示法第31条に基づく協定又は規約として、化粧品の表示規制に関する公正競争規約があります。

目次

1章 薬機法第66条について

【虚偽又は誇大な広告等の禁止】
1.何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に 関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2.医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3.何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律66条

薬機法66条1項について

虚偽の広告や誇大な広告は、このように、薬機法66条1項によって禁止されています。

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薬機法66条2項について

2項は、医師等の保証表現を禁止しています。

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化粧品を含めた医薬品等は、人の生命や健康に直接影響を及ぼすものです。
そのため、広告が虚偽のものであったり、誇大に表現されていたりすることで、一般消費者が誤った認識を持つことがないように、広告の適正化を図り、違反した場合に罰則を設けています。化粧品を販売する時に作成する広告には注意が必要です。

今までは、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金または 又はこれを併科することとなっていました(薬機法85条4号)が、平成31年度の改正で、薬機法66条1項の違反は、課徴金対象となる違反行為となり、課徴金額は、誇大広告等の対象製品の売上(虚偽広告をしていた期間)の4.5%となりました。これは、2021年秋頃には施行される予定です

これからどんどん厳しくなって行きますので、広告の表現には気をつけたほうが良いですね。

2章 医薬品等適正広告基準について


化粧品を含む医薬品等は、広告が虚偽、誇大にわたらないようにするとともに、その適正を図ることを目的とする基準が設けられています。

ここでいう広告とは

・顧客を誘引する(購入意欲を昂進させる)意図が明確であること
・商品名が明らかにされていること
・一般人が認知できる状態であること

引用:広告該当性の3要件(平成10年9月29日医薬監第148号)

上記3要件に当てはまるものが広告に該当します。
具体的には、容器の記載事項 (表示事項を除く)、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイト等のすべての媒体における広告が対象となります。

3章 化粧品の適正広告ガイドラインについて


第2章の"医薬品等適正広告基準"は、医薬品を主体に記述されているため化粧品の広告の解説としてはわかりにくいので、日本化粧品工業連合会が、医薬品等適正広告基準について詳しく解説したものが、化粧品の適正広告ガイドラインです。

例えば、「アンチエイジングケア」は広告に認められない表現であったり、「デトックス」は「解毒」の意味で、医薬品に使用する言葉であり、化粧品には使わないこと、など表現できる文言、できない文言の例が具体的に示されています。

これについては下記で説明しています。

化粧品の広告をする際の注意

4章 景品表示法について



景品表示法は、うそや大げさ、根拠のない表示により、消費者を騙すことを禁止しています。

第一条 この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。

引用:不当景品類及び不当表示防止法(抜粋)

ここで言う表示とは、チラシ・パンフレット・カタログ・新聞・雑誌その他出版物・テレビCM・ポスター・ホームページ・ダイレクトメール・容器やパッケージなどがあります。

景品表示法で不当となる表示について、次の2つをおさえておきましょう。

1.優良誤認表示(景品表示法第5条第1号)

商品やサービスの品質、規格その他の内容について、実際のものより極端に優良であったり、他の同業他者のものより優良であると示す表示のことをいいます。この表示によりお客さんを誘引することを禁止しています。

この判断をするために不実証広告規制というものがあり、表示の裏付けとなる資料がなく表示してはいけません、ということになります。

違反表示例

  • エステ業界No.1
  • お客様満足度100%
  • 1週間で−5CMの引き締め効果
  • 日本一の◯◯
  • 2.有利誤認表示(景品表示法第5条第2号)

    商品やサービスの価格その他の取引条件について、実際のもの又は同業他社のものより有利であるように表示することをいいます。この表示によりお客さんを誘引することを禁止しています。
    下記例のように、期間限定のキャンペーン価格が、適用期間が終了しても同じ金額で提供されていたという点で違反対象になります。

    違反表示例

  • 今だけ脂肪吸引50%OFF
  • 本日限り5000円
  • 実際に、小顔になる効果を標ぼうするサービス事業者が、下記のような景品表示法に違反する表示をして、表示を裏付ける合理的根拠が示されず措置命令を受けています。

  • 1回の施術から効果実感
  • 1回の施術で−1.5cm縮小
  • 1回で終了 小顔になる為に、通い続ける必要はありません
  • 5分で小顔!!
  • 即効性と持続性に優れた施術
  • これはエステサロンの広告ですが、裏付けとなる根拠を提示することができなかったとして消費者庁が措置命令を下している例が見られます。
    しかしながら、エステティシャンの技術力を消費者に伝えることで、集客につなげなくてはならない現実があります。そのためには、きちんと景表法や薬事法を理解して、伝えることが重要なのです。

    アフィリエイトサイト上の表示

    広告主がその表示内容の決定に関与している場合(アフィリエイターに表示内容の決定を委ねている場合を含む。)には、広告主は景品表示法の措置を受けるべき事業者に当たりますので注意が必要です。

    5章 公正競争規約について


    公正競争規約は、その業界の商品特性や取引の実態に即して、広告やカタログに必ず表示すべきことや、特定の表現を表示する場合の基準、景品類の提供制限などを定めています。
    かんたんにいうと、一般消費者がより良い商品・サービスを安心して選ぶことができる環境作りのための規約となっています。