医療機器の製造販売業の許可申請

1章 製造販売業の業許可とは

 

「製造販売」とは、その製造(他に委託して製造をする場合を含み、他から委託を受けて製造をする場合を除く。以下「製造等」という。)をし、又は輸入をした医薬品(原薬たる医薬品を除く。)、医薬部外品、化粧品、医療機器若しくは再生医療等製品を、それぞれ販売し、貸与し、若しくは授与し、又は医療機器プログラム(医療機器のうちプログラムであるものをいう。以下同じ。)を電気通信回線を通じて提供することをいう。

参考:医薬品医療機器等法第2条第13項

と定義されています。自ら製造はできません。
委託製造しあるいは製造業者から購入(輸入を含みます)することで製品を調達し、それを市場に出荷する元売り業の位置付けとなります。
また、製造販売業者は、医療機器を市場に出荷する際に必要となる製造販売承認(認証)や届出を取得することができます。
市場に出荷した医療機器について全責任を負う者となります。

医療機器の製造販売業許可取得の必要性

下記の表の「医療機器の種類」によって、厚生労働大臣の許可を受けた者でなければ、それぞれ業として医療機器を製造販売してはならないとされています。

また、製造販売承認(認証)の要件として、申請者は、医療機器の製造販売業の許可を受けていなければなりません。

医療機器の種類
許可の種類
有効期間
許可権者
高度管理医療機器 第一種医療機器製造販売業許可 5年 都道府県知事
管理医療機器 第二種医療機器製造販売業許可 5年 都道府県知事
一般医療機器 第三種医療機器製造販売業許可 5年 都道府県知事

 

ここで、1法人が取得できる許可は1つであり、第一種製造販売業許可を受けた者は第二種製造販売業許可及び第三種製造販売業許可を受けたものとみなし、第二種製造販売業許可を受けた者は、三種製造販売業許可を受けたものとみなします。
ただし、医薬品や医薬部外品等他の製造販売業の許可は同時に取得することができます。

有効期間

医療機器製造販売業許可の有効期間は5年間です。

許可権者

医療機器製造販売業の許可をするのは、その業務を行う事務所の所在地の都道府県知事です。よって、申請は都道府県知事宛となります。

製造販売業者の遵守事項

 

医療機器の製造販売業者の遵守事項
一 薬事に関する法令に従い適正に製造販売が行われるよう必要な配慮をすること。
二 製造管理及び品質管理の方法の基準(QMS省令)に従い、製造販売しようとする製品の製造管理及び品質管理を適正に行うこと。
三 製造販売しようとする製品の製造販売後安全管理を適正に行うこと。
四 生物由来製品の製造販売業者であって、その医療機器等総括製造販売責任者、国内品質業務運営責任者及び医療機器等安全管理責任者のいずれも細菌学的知識を有しない場合にあっては、医療機器等総括製造販売責任者を補佐する者として細菌学的知識を有する者を置くこと。
五 医療機器の製造販売業者であって、その医療機器等総括製造販売責任者、国内品質業務運営責任者及び医療機器等安全管理責任者のいずれもその製造販売する品目の特性に関する専門的知識を有しない場合にあっては、医療機器等総括製造販売責任者を補佐する者として当該専門的知識を有する者を置くこと。
六 医療機器等総括製造販売責任者、国内品質業務運営責任者及び医療機器等安全管理責任者がそれぞれ相互に連携協力し、その業務を行うことができるよう必要な配慮をすること。
七 医療機器等総括製造販売責任者がその遵守事項の責務を果たすために必要な配慮をすること。
八 製造管理・品質管理等を公正・適正に行うために述べる医療機器等総括製造販売責任者の意見を尊重すること。

参考:医薬品医療機器等法施行規則第114条の54

許可の基準

医療機器の製造販売業者は、市場における製品の最終責任があり、品質保証業務責任及び安全管理業務責任を担う能力を持っている必要があります。

製造販売業の許可要件(基準)

一 申請に係る医療機器の製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制が、厚生労働省令で定める基準(QMS体制省令)に適合しすること。
二 申請に係る医療機器の製造販売後安全管理の方法が、厚生労働省令で定める基準(QVP省令)に適合すること。
三 申請者が、第五条第三号イからヘまで(申請者の欠格条項)のいずれかに該当しないこと。

イ 許可を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者
ロ 登録を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者
ハ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、三年を経過していない者
ニ イからハまでに該当する者を除くほか、この法律、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)その他薬事に関する法令
で政令で定めるもの又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から二年を経過していない者
ホ 麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
ヘ 心身の障害により薬局開設者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの

参考:医薬品医療機器等法施行規則第23条の2の2

 

2章 製造販売の承認と認証・届出とは

承認制度の基本的事項

医療機器の製造販売をしようとする者は、事前にその医療機器ごとに厚生労働大臣の製造販売承認を受けなければならないとされています。

ただし、一般医療機器と指定高度管理医療機器等は、「承認」ではなく、「届出」または「認証」の規制となります。

指定高度管理医療機器等とは:「指定高度管理医療機器」と「指定管理医療機器」をまとめていいます。

承認申請・審査の区分

承認申請・審査は、申請される医療機器の新規性、すなわち既存品との同等性の度合いによって、下記の3区分に分けられます。

1.新医療機器(原則として治験が必要)
既に、製造販売の承認を与えられている医療機器と構造、使用方法、効果または性能が明らかに異なるもの
2.改良医療機器(治験が必要なものとなしに区別して申請)
「1新医療機器」または「3後発医療機器」のいずれにも該当しないもの
3.後発医療機器(治験は不要)
既承認医療機器と構造、使用方法、効果または性能が同一性を有する(同等)もの。

承認申請で求められること

承認申請では、医療機器として適正なものとして認められると承認されます。
QMSで求められるプロセスと同じく、手順書・計画書を作成し、それに基づいて実行し、評価し、記録するということが必要になります。
QMSは、製造及び品質の管理だけでなく、顧客の要求事項等を踏まえた製品の実現及び実効性を監視・担保するためのプロセス、さらに文書・記録の管理が求められます。このQMSに適合することが、承認・認証を得るための条件となります。

承認申請・審査の流れ

承認申請書とその製品の有効性、安全性及び品質を評価するための資料を添付してPMDAに提出します。
PMDAでは、添付資料に用いられた資料及びデータの信頼性に関する調査QMSへの適合性に関する調査を行います。

PMDA:独立行政法人医薬品医療機器総合機構のこと。厚生労働省所管の独立行政法人である。

承認審査

承認とは、品質、有効性及び安全性の観点から、必要事項を審査し、医療機器として適正なものであると認める、ことで、次の各号のいずれかに該当するときは、承認は、与えないとしています。


一 申請者が、製造販売業の許可(申請をした品目の種類に応じた許可に限る。)を受けていないとき。
二 申請に係る医療機器を製造する製造所が、製造業の登録を受けていないとき。
三 申請に係る医療機器の名称、成分、分量、構造、使用方法、効果、性能、副作用その他の品質、有効性及び安全性に関する事項の審査の結果、その物が次のイからハまでのいずれかに該当するとき。
イ 申請に係る医療機器が、その申請に係る効果又は性能を有すると認められないとき。
ロ 申請に係る医療機器が、その効果又は性能に比して著しく有害な作用を有することにより、医療機器として使用価値がないと認められるとき。
ハ イ又はロに掲げる場合のほか、医療機器として不適当なものとして厚生労働省令で定める場合に該当するとき。

参考:医薬品医療機器等法施行規則第23条の2の5第2項

手数料について

医薬品医療機器等法に基づいて、医療機器・体外診断用医薬品の手数料が決まっています。

詳しくは医療機器手数料一覧から確認できます。

※登録免許税について、上記手数料とは別に必要となります。また、平成18年4月1日から外国製造業者認定についても課されることとなっております。

 

 

認証制度の基本的事項

厚生労働大臣が基準を定めて指定する医療機器は、民間の登録認証機関による製造販売認証(基準適合性認証)を受けることによって、製造販売が可能となります。

厚生労働大臣が基準を定めて指定する高度管理医療機器、管理医療機器又は体外診断用医薬品(以下「指定高度管理医療機器等」という。)の製造販売をしようとする者又は外国において本邦に輸出される指定高度管理医療機器等の製造等をする者(以下「外国指定高度管理医療機器製造等事業者」という。)であつて第二十三条の三第一項の規定により選任した製造販売業者に指定高度管理医療機器等の製造販売をさせようとするものは、厚生労働省令で定めるところにより、品目ごとにその製造販売についての厚生労働大臣の登録を受けた者(以下「登録認証機関」という。)の認証を受けなければならない。

参考:医薬品医療機器等法施行規則第23条の2の23第1項

登録認証機関が認証できない場合

2 次の各号のいずれかに該当するときは、登録認証機関は、認証を与えてはならない。
一 申請者が製造販売業の許可(申請をした品目の種類に応じた許可に限る。)を受けていないとき。
二 申請者が、製造販売業の許可(申請をした品目の種類に応じた許可に限る。)を受けた製造販売業者を選任していないとき。
三 申請に係る指定高度管理医療機器等を製造する製造所が、製造業の登録を受けていないとき。
四 申請に係る指定高度管理医療機器等が、認証基準に適合していないとき。
五 申請に係る指定高度管理医療機器等が政令で定めるものであるときは、その物の製造管理又は品質管理の方法が、QMS省令に適合していると認められないとき。

参考:医薬品医療機器等法施行規則第23条の2の23第2項

 

登録認証機関のQMS調査について

認証を受けようとする者または認証を受けた者は、当該製品がQMS省令に適合しているかどうか、書面または実地による調査を受けることを要するとされています。

3 第一項の認証を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、申請書に同項の厚生労働大臣が定める基準への適合性についての資料その他の資料を添付して申請しなければならない。この場合において、当該資料は、厚生労働省令で定める基準に従つて収集され、かつ、作成されたものでなければならない。

参考:医薬品医療機器等法施行規則第23条の2の23第3項

 

製造販売品目の届出について

一般医療機器の製造販売をしようとするときは、あらかじめ、品目ごとに厚生労働大臣にをの旨を届出なければなりません。
ただし、一般医療機器でも、新医療機器に該当するものに関しては、承認申請が必要となります。

製造販売届出は、製造販売届出書に承認及び認証の申請書と同様に、届出品目を特定するためのものですが、承認及び認証申請書と同一の記載事項になっています。ただし添付資料の提出はないので、有効性及び安全性は自社で担保する必要があります。

まとめ

 

3章 医療機器の販売業・貸与業及び修理業とは

医療機器の一般名称とクラス分類

平成26年11月に施行された医薬品医療機器等法により、医療機器はそのリスクに応じてクラス1からクラス4に分類されています。

クラス分類
名称
リスク
クラス4 高度管理医療機器 患者への侵襲度が高く、不具合が生じた場合、生命の危険に直結するおそれがあるもの
クラス3 高度管理医療機器 不具合が生じた場合、人体への影響が大きいもの
クラス2 管理医療機器 不具合が生じた場合、人体への影響が比較的低いと考えられるもの
クラス1 一般医療機器 不具合が生じた場合でも、人体への影響が極めて低いと考えられるもの

クラス4:ペースメーカー、心臓弁、ステント等
クラス3:透析器、人工骨、放射線治療器等
クラス2:画像診断機器、電子式血圧計、消化器用カテーテル、電子内視鏡、歯科用合金等
クラス1:対外診断用機器、鋼製小物、歯科技工用用品、X線フィルム等

医療機器販売業、貸与業での規制

・クラス3,4の高度管理医療機器を販売、貸与しようとする場合は、営業所ごとに許可を受ける必要があります。

・クラス2の管理医療機器を販売、貸与しようとする場合は、営業所ごとに届出を行う必要があります(一部例外あり。)

・クラス1の一般医療機器を扱う場合は、許可、届出の手続は不要です。

※下記の「特定保守管理医療機器」の指定を受けた管理医療機器、一般医療機器の販売、貸与にあたって許可が必要となります。

特定保守管理医療機器の指定

医療機器のうち、保守点検、修理その他の管理に専門的な知識及び技能を必要とすることからその適正な管理が行わなければ疾病の診断、治療又は予防に重大な影響を与えるおそれがあるものとして、厚生労働大臣が指定するものをいいます。